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Random Thoughts on BJJ, Pro Wrestling, MMA, etc.

Tuesday, January 30, 2007

幻のキャッチレスリングテープ、ついにYouTubeに流出 

いかにもいかがわしい題名だが、もちろん1900年代初期のガチのキャッチレスリングの映像が公開されたとかではない。今回流出したのは、下のエントリでも書いたインチキ(かもしれない)キャッチマスター・トニー・チチーニーおじさんが作ったプライベートテープ。全部で12パートに分けてアップされている

・・・そ、そんなガッカリしないでよ。これマジで、キャッチフリーク達の間(という超狭い社会)では、長年論争を引き起こしてきた映像なんだよ。チチーニーが、下エントリで紹介した大傑作にして迷作でもある教則「The Lost Art of Hooking」(自分の説明不足で少なからず誤解を招いてしまったようだけど、これは本ではなくヴィデオ/DVD)をリリースする以前に、カール・ゴッチに宛てて、自分の知っている技術を披露したモノ。なんでそんなことをしたかは知らんが、まあおそらく自分の名を広める(&商売する?)にあたって、ゴッチさんによるお墨付きが欲しかったんだろう(チチーニー本人の案ではなく、取り巻きに言われてやったという説もある)。が、結局このテープはゴッチさんの手には渡らず、またゴッチさんがこれに興味を示すこともなかったらしい。それでもその後チチーニーはルー・テーズのお墨付きを(まんまと?)得て「The Lost Art of Hooking」を世に出した。

なんでこの映像(今まで、数少ないキャッチマニア/関係者だけが持ってたり見たことがあったりだったらしい)が長年論争を呼んで来たかというと、ありていに言ってその内容があまりにお粗末すぎる(らしい)から。このテープにおいてチチーニーは酷い技術ばかりを披露しており、その後にあの「The Lost Art of Hooking」を出したのと同一人物とはとても思えない。もし「幼少時から某カーニバルレスラーに師事してキャッチレスリングの技術を習得した」というチチーニーの主張が本当なら、こんなことはあり得ないはずだ。ってことはやはり、チチーニーは単に古い本やテープを研究して自己流で技術を学んだだけの男で、「子供の頃からカーニバルレスラーに師事」というのは嘘に違いない、やはり奴は自称キャッチレスラーの詐欺師なのだ・・・ということで、このテープはこれまでアンチ・チチーニー派の根拠とされてきた(が、これを見たことのある人は少なかったのでみんな見たがっていた)。

実際に今回このテープをYouTubeにアップしたのは、アンチ・チチーニー派の代表的存在であるジェイク・シャノン氏。彼は、先のゴング格闘技一月号のキャッチレスリング大特集にて執筆した記事においても、チチーニーのことを(他ならぬジョシュがチチーニーを評価しているという事実はあえて無視して)ほぼ詐欺師呼ばわりしていた。もっとも、この彼も最初はチチーニーの「The Lost Art of Hooking」を見てキャッチにハマり、チチーニーのキャッチ協会の会員となった人。その後チチーニーの経歴の怪しさに気付いて離脱し、独力で真のキャッチレスリング探求を開始、Scientific Wrestling を主宰するようになって、藤原組長を呼んでセミナーを開くなど、キャッチ復興に向けて精力的に活動している。

それはともかく、これがアップされたことで、長年続いていたチチーニー論争(といっても、同じ人間達による不毛な言い争いが無限ループしているだけなんだが)が最近また加熱。そこで俺も早速、ヨダレを流しながらこの流出映像をチェック・・・っても、いっぱいありすぎてとても全部見る気にはならないんだが。一応半分くらい見た。

個人的感想はいろいろあるけど、書いてたらキリがないから省略。それよりなにより、チチーニー(やその技術)に興味がある人も無い人も・・・

このPart3だけは是非見てほしい!

まずしょっぱなから、少しでもガードを使える相手にこれをやったら、間違いなく腕を封じられてしまうだろう自爆技を披露しているのも凄いけど、なによりその次の技。

マウントの体勢になって、相手の足を自分の足に絡めるグレープヴァイン(これ自体は柔術でもよくある形。やり方によっては相手のヒザの靭帯にダメージを与えることができる危険なモノ)を披露したチチーニーは、なんとそこから・・・あの、ミル・マスカラスがジャンボ鶴田等を相手に使っていたあの技を! (技名あえて言わないので是非見てくれい)

す、凄すぎる。「プロレス技をいかにガチで使うか?」というのは、けっこう多くの格闘家達が研究してきたテーマで、自分もスパーでインディアンデスロックや片エビをかけられたことがある(試合でジャイアントスイングを食らったことも)。でも、こんな技の使用を真剣に考えた格闘家(なのか?)は、さすがにチチーニーだけではないだろうか? 

で「(ゴッチに語りかけて)私は通常はこの技で相手からタップを奪えるのですが(!!)、上手くいかなかった場合はですね・・・」とかましたマスター・チチーニーは、今度はいきなり相手の口に指を突っ込んで裂くというシュートな技術を一瞬見せる。

さらに6分過ぎには、ジョー・ローガン&エディ・ブラボーもこれを見て悶絶したという噂の「四つん這いの相手の尻に顔を突っ込んで反転して足関節」(なんて記述で分かる訳ないのでやっぱり見てほしい)を披露するチチーニー師。その際には「この面白い技は、確かフジワラがやっていたと思うのですが、貴方(ゴッチさん)はどう思いますか?」という発言をしている。

うん、やっぱりこのテープは幻と呼ぶにふさわしい逸品だ。そして俺はやはり、この人を我が人生の心の師匠の一人に加えよう。でもそれはあくまで心の中だけにしよう。

ちなみに、このテープの公開を機に再燃しているチチーニー論争において、ジョシュ・バーネットはあいかわらず「チチーニーの『The Lost Art of Hooking』が優れた教則であることにかわりはなく、またチチーニーがキャッチレスリングをよく理解していることにも疑いはない」という態度を保持している。まったく同感。

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